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2010年8月11日 (水)

幻の『8号ニャンコ』・・・(T_T)

8月 7日 (土曜日)

      いつものピアノ屋さんに用事があって、一人で出かけました。

16:30 ピアノ屋さんに行くときに使ってる駐車場で、子ネコ発見。

 お母さん猫が近くにいますように…と、祈りながらピアノ屋さんへ。

17:00 用事が終わって駐車場へ。

  ワタシの車のタイヤの下でぺろ~んとアスファルトに張り付いている子ネコ…。

17:05 大ボスに電話。『段ボールの山を片づけるならOK』とのこと。

17:10 子ネコ確保。ピアノ屋さんで段ボールをもらい、いつもの動物病院に電話予約。

18:10 いつもの動物病院着。

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 まるで、タイを保護した時のようにチューリップのようなアンバランスな頭。

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 頭をあげていることもできず、かろうじて箱の中でミーミーか細く鳴くばかり。

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血液検査をしようにも、血圧が低すぎて、なかなか採血できません。

頭の大きさ、歯の大きさから推定生後2カ月と思われますが、胴体の小ささといったら…。

首だって、中指と人差し指でポッキリできそうなくらい細い首。

なんとかM先生が採血をがんばってくださって、エイズ・白血病の心配はなし。

最近、近所で(車で15分くらい)『パルボ』感染の猫ちゃんがいたので、ノラちゃんということで、パルボの検査も。

とりあえず、この時点では、白血球の数も正常で、

『ごはんをちゃんと食べられるようだったら、連れて帰っていいですよ。

ただし、今検出できないだけで、何かに感染してるといけないので、1週間から10日間は他の猫ちゃんとは完全に別の部屋でケージに入れてくださいね。』

とのこと。

そこで、事務長先生に缶詰をいただいて、段ボールの中で与えてみたら、がつがつとすごい勢いで食べてくれました。

この調子なら大丈夫…と、連れて帰ってからの注意点などを先生と確認して、段ボールを開けて、もう一度のぞいてみたら…。

・・・。ひどい水様性の下痢・・・。

『あらあら…』と、事務長先生が、身体を洗って、毛を乾かして、連れてきてくださったのですが、おむつシートの上に置いたとたんに、お尻からまたしても水様性の下痢が『ダダ漏れ』・・・。

その便で、検査してもらったら、回虫君がたっくさん。(肉眼でも確認できました)。

コクシジウムも、信じられないくらいたっくさんいるとのこと。

タイのときにも1か月以上薬を飲ませ続けたので、今回もその覚悟を。

ただ、『ダダ漏れ』の水様性の下痢では、家で十分にお世話ができないので、下痢が止まるまでお預けすることに。

気になったのは、便の中に赤いものが見えたこと。血便も出ていたのです。

8月 8日 (日曜日)

 大ボスも、一目会っておきたいとのことで、面会に。

 アクリルのケージの中に入ってましたが、相変わらず下痢がダダ漏れ。

 それでも、指先を動かすと、指を追いかけて鳴き、おむつシートの上で、モミモミする動きを見せてくれました。

 ごはんは食べてませんでした…。

16:30 病院より電話。

 『ずっと食べないので、点滴をします。

  血管に入れることができないので、直接脊髄に点滴します。』

8月 9日 (月曜日) 

 9:00 大ボスが電話で問い合わせ。

  『朝は少し食べました。』

15:00 ワタシが問い合わせ。

  『朝食べたきりです。下痢が続いています。』

19:00 ポンの診察のため病院へ。子ネコにも面会。

  鳴く。立って歩いてがんばってる様子。

  『快方に向かってる感じですよ。

  昨日は、うつむいたままの感じでしたが、今日は、顔をあげて 動いてます。』

  と、看護師さん。

  『水様性の血便が続いているので、相当腸にダメージがあるのでしょう。』      と、M先生。

  『ポンも今、少し抵抗力が落ちてると思うので、10日くらい預かっていただいて、

いろんな症状が出るなら、病院にお預けしてるうちに全部出し切って、解決してから帰ってこれるといいと思うのですが。』

 とお願いすると、下痢が止まって普通に食事ができるまで10日くらいはかかるだろうとのこと。

 

8月10日 (火曜日)

 9:00 大ボスが問い合わせ

  『脱水と貧血がひどくなりました。

  白血球が最初の検査では17000でしたが、1100に激減しました。

  パルボの疑いも出てきました。

  インターフェロンを使うかもしれません』

14:20 ワタシが問い合わせ

  『朝より、意識が戻ってきた感じですが(!)厳しい状態です。

  朦朧としてます。今夜、持ち越すかどうか…』

16:20 病院より電話

  『心臓は動いていますが、反射反応が無くなりました。

  あと10分くらいかと…』

16:50 病院より電話

  『残念ながら…』

19:00 大ボスと一緒に面会に。

  ノミだらけでぼさぼさだった身体も、ダダ漏れの下痢でただれていたお尻も、とってもきれいにしていただいて、お花が供えられた箱の中に子ネコが横たわっていました。

非難は覚悟しています。一番最初に子ネコを見つけた時、『見なかったことにしよう・・・』と思いました。

ポンの鼻炎の調子が悪く、食事もまともに摂れないポン。

どんどん体重も減ってきています。

抵抗力が落ちているのは明らかでしょう。

そこに、ノラの子ネコ…。

でも、クルマの下でミーミー鳴く子ネコを置いて帰れませんでした。

ポンのことはとても心配ですが、ここで置いて帰ったら、たぶんこの子ネコはここで死んでしまうだろうと。それも、今夜まで持つかどうか…。

結局、飢餓状態が長かったこと、寄生虫が多すぎたこと、そして、パルボの感染…。さまざまなことが重なって、子ネコちゃんは、我が家に来ることができませんでした。

気が早いようでしたが、ピアノ屋さんに用事で行って見つけた子ネコだったので、♂猫でしたから、ピアノ屋さんの社長の名前から漢字を1文字もらって、『幸ちゃん』=『コウちゃん』と、呼んでいました。

事務長先生が、『コウちゃんが、ポンちゃんの病気を一つでも持って行ってくれるといいですね。』と言ってくださいました。

ワタシも、『ボクがニャンズ軍団に入ったら、ポン兄ちゃんにまたストレスを与えるかもしれない。ボクは、あのおうちに行かないほうが、ポン兄ちゃんのためになるのかもしれないね。ポン兄ちゃん、早く元気になってごはんをたくさん食べてね』って言って、虹の橋を渡ってしまったような気がして、複雑な気持ちです。

パルボに感染していて、発症していなかっただけの状態で、保護したコウちゃん。

『ボクをおうちに入れたらいけないよ』って、ごはんを食べてすぐに下痢をしてサインを出してくれたんじゃないだろうか…。

発症していない状態でクルマに乗せたので、たぶん、クルマの中にウィルスは、拡散されてないと思いますと、T先生はおっしゃいました。

ほんとに、けなげなコウちゃんでした。

もしかしたら、ルイスの弟になってたかもしれないコウちゃん。

我が家の幻の8号ニャンコです。

★★★地域限定情報です。

近所の猫友さんのところのニャンコちゃん。(幸いなことに元気になって退院でした) 

今回の、コウちゃんは『薩摩川内市』で保護しました。

いつもの動物病院は『姶良市』ですが、『今日は、他にワンちゃんでパルボで亡くなった子がいました』と、T先生。

『ちょっと最近、パルボの件が出てきてます』とのこと。

 鹿児島県内、もしかしたら、これから流行するかもしれません。

 たった3件ですが、ワタシの周りでここ2週間のうちに3件です。

 これまで、『知識』としてしか持っていなかったパルボ。

 身近に感じて怖い思いです。

 子ネコちゃんの里親探しの時期はちょっとピークを過ぎてるかと思いますが、保護するとき、家に入れるとき、先住猫ちゃんがいるお宅では、慎重の上にも慎重を期して、保護していただきたいと思います。

 (ただ、これで、『落ちてるニャンコを見ないふり』が増えることも危惧しています。

  3種ワクチンの中に入っているそうですので、室内飼いのニャンズもぜひワクチンを。

  ワクチンを打っていれば大丈夫だそうです。100%感染しないとは言い切れませんが、感染しても最悪の状態を避けることができるそうです)

  

 またまた、今日も長い長いお話しになってしまいました。

 我が家の幻の8号ニャンコ コウちゃんのお話しにお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

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コメント

コウちゃん 残念でした(T_T)
コウちゃんのご冥福をお祈りします。。

ichigokkoしゃん お気持ちお察しします。
色々と葛藤がありますよね
ポンちゃんの変調があるんですから余計に考えてしまいますよ
それでも 保護して下さって、
コウちゃんはひとりぼっちで逝かずにすみました。
ichigokkoしゃん ありがとうございましたm(_ _)m

コウちゃん お腹いっぱいにご飯食べれた事だけでも 幸せだったかと・・・
ポンちゃん 元気になってね~

ごめん。泣いちゃった。
ポンちゃん・・・あにゃたは、元気になるんだよ。
コウちゃん・・・もう苦しくないからね。
なんか辛いです。。。。

幸ちゃんは台風の風に乗って逝ったのですね(ρ_;)
最後に人の温かさに包まれたのは幸だったと思います。きっとまた生まれ変わって元気に遊び回ると思いますo(^-^)o
『またおいでね』と思いながら空を見上げてお見送りしますね

★★★ 猫ママさんへ
★★★ ronmamaさんへ
★★★ *miekoさんへ
★★★ なっちゃんへ
 
 まとめてのお返事になって申し訳ありません。

 コウのこと、お知らせすること、記事にすることに、迷いもありました。
そもそも、保護するところから、迷いがあったのですが…。

 自分が最優先するべきことは何なのか。

今、ここで消えてしまいそうな命を救うことなのか。
それとも、すでに『我が家の猫』となっている子たちの健康を守ることを優先させるのか…。
どちらも、何の問題もなくかなえることができるのだったら、なにも迷うことはないのですが、どちらにも、大きな心配がありました。

 そんなワタシの心の内を見透かすかのように、コウは、旅立ってしまいました。

『とりあえず、拾ってくれてありがとう。ごはんを与えてくれて、クーラーの中に入れてくれてありがとう。一人ぼっちにしないでくれてありがとう。
 もう、僕はそれで十分だから、あとはポン兄ちゃんの体調に気をつけてあげてね。ボクをおうちに連れて帰ったら、たいへんなことになっちゃうよ。』

って、言って旅立ったんじゃないかと。

コウが旅立った翌日、ポンのことと、コウの治療費のことで病院に行ったら、コウが旅立った日には非番でお休みだったM先生が、『コウちゃんをおうちに帰さずに、よかった…と思いました。おうちの中が大変なことになるところでした。コウちゃんからの最後のメッセージだったんですね。結果は残念なことでしたが、一度おなか一杯ご飯も食べられたし、コウちゃんなりに、幸せな最期だったかと思います』とおっしゃいました。

 コウに、温かいメッセージをくださいまして、ほんとうに、ありがとうございました。
こうして、温かいお言葉をいただくことができて、(ワタシの自己満足かもしれませんが)コウにとって駐車場で哀れな最期を迎えるよりは、ほんとに幸せな最期だったのだと、思いたいです。

 ありがとうございました。

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